国家公務員試験(総合職・大卒)

【過去問解説】2019年国家公務員採用総合職試験(大卒)森林・自然環境(多肢選択式)試験問題【No.15】

2019年度(H31、R1年度)の国家公務員採用総合職試験(大卒程度)の専門試験【森林・自然環境】の多肢選択式試験問題の過去問解説です。

問題は121題あります。
問題は必須問題13題(No.1~No.13)と選択問題12科目108 題(No.14~No.121)に分かれています。選択問題については任意の3科目(27題)を選択し,必須問題と合計して40題を解答します。

なお,選択問題については,3科目を超えて解答しても超えた分については採点されません。

これは、選択問題「森林環境科学」の問題です。

タップできる目次
  1. 問題
  2. 解説

問題

【No. 15】 我が国の林業労働力に関する記述として最も妥当なのはどれか。なお,データは,「平成30年版 森林・林業白書」による。

  1. 国勢調査によれば,林業従事者*の高齢化率(65歳以上の従事者の割合)は,2000年以降は低下し,2010年には約2割となった。しかし,近年,我が国全体の65歳以上の就業者が増加し全産業の高齢化率が上昇する中,2015年には,林業従事者の高齢化率についても2010年に比べ上昇した。
  2. 林業従事者の総数は,1980年から2010年にかけて緩やかに減少を続け,30年間で約1割減となり,2010年には約10万人となったが,「緑の雇用」事業による新規就業者に対する研修補助などの就業支援が効果を発揮し,2015年は2010年に比べて増加した。
  3. 林業従事者の内訳をみると,伐木・造材・集材従事者は,高性能林業機械の普及や ICT(情報通信技術)の活用により効率化が進んだため,2010 年から2015年の間に約 1 割減少した。一方,育林従事者は 1980 年から2000年にかけて大幅に減少したが2010年から2015年の間には,田園回帰志向の45歳から64歳の年齢層を中心に増加する傾向にあり,約2割増加した。
  4. 林野庁では2013年度から,林業への就業を希望する者の裾野を広げ,将来的には林業経営も担い得る有望な人材を支援するため,林業への就業を希望する全ての者を対象に,最大で年間300万円,最長5年間の給付金を支給する「緑の青年就業準備給付金事業」を実施している。
  5. 林業事業体に現場技能者として採用された新規就業者数は,2003年度の「緑の雇用」事業の開始前は年間2千人程度であったが,同事業の開始後は年間3千人を超えるほどに増加している。これらの新規就業者は,高校や専門学校などの新卒者が大半を占め,2003年度以降,常に新規就業者の9割以上が「緑の雇用」事業による1年目の研修を受けている。

* 国勢調査における「林業従事者」とは,就業している事業体の日本標準産業分類を問わず,林木,苗木,種子の育成,伐採,搬出,処分等の仕事及び製炭や製薪の仕事に従事する者で,調査年の 9月24日から30日までの1週間に収入になる仕事を少しでもした者等をいう。

解説

①は妥当な文章です。

林業従事者の高齢化率(65歳以上の従事者の割合)は、平成12(2000)年以降は低下し、平成22(2010)年には21%となったが、平成27(2015)年は、我が国全体の65歳以上の就業者が増加し全産業の高齢化率が平成22(2010)年の10%から13%に上昇する中、林業従事者についても5年前から上昇し、25%となっている。一方、若年者率(35歳未満の若年者の割合)は、平成2(1990)年以降は上昇し、平成22(2010)年には18%となったが、平成27(2015)年は全産業の若年者率が平成22(2010)年の27%から24%に低下する中、林業従事者については5年前からほぼ横ばいの17%となっている(資料 III -24)。林業従事者の平均年齢をみると、全産業の平均年齢46.9歳と比べると高い水準にあるが、平成12(2000)年には56.0歳であったものが、若者の新規就業の増加等により、平成27(2015)年には52.4歳となっており、若返り傾向にある。

平成29年度森林・林業白書より
平成29年度森林・林業白書より

②の文章ですが、

林業労働力の動向を、現場業務に従事する者である「林業従事者(*62)」の数でみると、長期的に減少傾向で推移した後、平成22(2010)年は51,200人で平成17(2005)年比2%減となり、減少ペースが緩んだものの、平成27(2015)年には45,440人で平成22(2010)年比11%減となっている。

平成29年度森林・林業白書より

よって、間違った文章です。

③の文章ですが、

林業従事者の内訳をみると、伐木・造材・集材従事者は、平成27(2015)年は20,910人(平成22(2010)年比11%増)となっており、近年増加している。一方で、育林従事者は、長期的に減少傾向で推移し、平成27(2015)年は19,400人(平成22(2010)年比29%減)となっており、特に45歳から64歳の年齢層で大きく減少している(*63)。

平成29年度森林・林業白書より

よって、間違った文章です。

④の文章ですが、

林野庁では、平成25(2013)年度から、林業への就業希望者の裾野を広げ、将来的には林業経営も担い得る有望な人材を支援するため、林業大学校等に通う者を対象に、最大で年間150万円(最長2年間)の給付金を支給する「緑の青年就業準備給付金事業」を実施している。平成25(2013)年度の事業開始以降、この給付金を活用して就業前の人材育成に取り組む府県は年々増加しており、平成29(2017)年度には、18府県となっている(*69)。

平成29年度森林・林業白書より

よって、間違った文章です。

⑤の文章ですが、

林業事業体に採用された新規就業者数は、「「緑の雇用」事業」の開始前は年間約2,000人程度であったが、同事業の開始後は平均で年間約3,300人程度に増加している。この新規就業者の増加は、「「緑の雇用」事業」による効果と考えることができる。これらの新規就業者の大半は、他産業からの転職者が占めている。

平成29年度森林・林業白書より
平成29年度森林・林業白書より

よって、間違った文章です。

正答番号

1

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