国家公務員試験(総合職・大卒)

【過去問解説】2019年国家公務員採用総合職試験(大卒)森林・自然環境(多肢選択式)試験問題【No.30】

2019年度(H31、R1年度)の国家公務員採用総合職試験(大卒程度)の専門試験【森林・自然環境】の多肢選択式試験問題の過去問解説です。

問題は121題あります。
問題は必須問題13題(No.1~No.13)と選択問題12科目108 題(No.14~No.121)に分かれています。選択問題については任意の3科目(27題)を選択し,必須問題と合計して40題を解答します。

なお,選択問題については,3科目を超えて解答しても超えた分については採点されません。

これは、選択問題「森林資源科学」の問題です。

タップできる目次
  1. 問題
  2. 解説

問題

【No. 30】 遺伝的多様性に関する記述A~Dのうち,妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

A.遺伝的多様性は,主に自然選択と遺伝的浮動の二つの作用によって減少する。大きな集団では自然選択の重要性が高いが,隔離された小さな集団では遺伝的浮動の重要性が相対的に高くなり,有害遺伝子が集団内に蓄積されやすい。

B.有効な集団の大きさは,通常は繁殖個体の数よりも小さい。特に,性比が一対一である場合や,個体ごとに残す子供の数のばらつきが小さい場合,集団サイズが世代ごとに変化する場合には,有効な集団の大きさは繁殖個体の数よりもはるかに小さくなる場合がある。

C.遺伝的多様性を保全することは,長期的な進化の潜在能力を保持するという意味で重要である。稀な対立遺伝子は,当面は有用ではなくても,将来,環境条件が変化したときに集団の適応度を上げる可能性がある。

D.小さな集団の場合,血縁関係にある個体どうしが近親交配する傾向が生じる。近親交配の場合には,有害あるいは致死的な劣性形質の対立遺伝子がホモ接合体となって子供で発現する可能性が高くなる。また,近親交配がもたらす近交弱勢によって集団の適応度が減少し,絶滅のリスクが高まる。

  1. A,B
  2. A,C
  3. B,D
  4. A,C,D
  5. B,C,D

解説

Aは妥当な文章です。

Bの文章ですが、

大家畜などにおいては集団の中の雄の数が雌の数よりもはるかに少ない。 このような場合、見かけの集団の大きさから期待されるよりも、 大きな遺伝的浮動が起きる。 そこで、雄雌同数で集団の大きさが世代ごとに変化しない理想的な集団に換算した場合の集団の大きさを計る必要がある。 これを集団の有効な大きさと呼ぶ。

雄雌の数が異なる場合、集団の有効な大きさNEは NE = 4NmNf / (Nm+Nf) となる。

ここで、Nmは雄の数、Nfは雌の数である。

佐賀大学農学部応用生物科学科 動物遺伝育種学 講義テキストより
つまり、雄親の数と雌親の数がアンバランスな集団で、集団の有効な大きさが見かけの個体数よりもはるかに小さくなります。

よって、間違った文章です。

Cは妥当な文章です。

Dは妥当な文章です。

正答番号

4

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です