国家公務員試験(一般職・大卒)

【過去問解説】2019年国家公務員採用一般職試験(大卒)林学(多肢選択式)試験問題【No.40】

2019年度(H31、R1年度)の国家公務員採用一般職試験(大卒程度)の専門試験【林学】の多肢選択式試験問題の過去問解説です。

問題は全部で40題で、解答時間は3時間です。

これは、40題のうちの40問目の問題です。

タップできる目次
  1. 問題
  2. 解説

問題

【No. 40】 地すべりの特徴及び対策工に関する記述として最も妥当なのはどれか。

  1. 地すべりの分布は地質と密接な関係がある。東北地方から北陸地方に分布する第三紀層挟炭層地域や,中央構造線及びフォッサマグナ周辺のグリーンタフ地域では,特に多くの地すべりが存在する。
  2. 地すべり対策は,杭や擁壁などを用いて土塊の移動を阻止する抑制工と,水などを除き地すべり土塊の運動を抑える抑止工とに分けられる。地すべり運動が活発に継続している場合には原則として抑止工を先行させ,運動が低減してから抑制工を導入する。
  3. 地下水排除工は,地すべり土塊の内部の間隙水圧を低下させる目的で行われる。浅層地下水の排除には集水井工や明暗渠工が,深層地下水の排除には暗渠工や排水トンネル工が用いられる。
  4. 排土工は,地すべり末端部の土砂を取り除く工事である。対策を行う箇所の上方斜面に新たに地すべりが発生する可能性のある場合には,排土工による斜面の安定化が有効である。
  5. グラウンドアンカー工とは,鋼材を引張り材として地盤に埋設する工法であり,一般に,アンカー頭部,引張り部,アンカー体から成る。アンカー頭部に作用した荷重を定着地盤に伝達させることで斜面を安定化させる。

解説

①の文章ですが、

地すべりの分布:我が国の地すべりの分布をみると、本州の中央部をほぼ南北に走るフォッサマグナおよび中央構造線沿いの地方に多く分布している。これらは破砕帯地すべりとよばれる。これは断層や破砕帯などの脆弱な層がすべり面になりやすいからであり、大規模崩壊もこれらの地域に多い。また、東北地方〜北陸地方に分布する新第三紀の火山活動に伴う噴出物や海成の砂岩、泥岩の堆積層からなるいわゆるグリーンタフ地帯にも多くの地すべりが分布している。これらは第三紀層地すべりと呼ばれる。さらに熱変質作用により粘土化した噴気変質帯やこの上に生成された火山岩の砕屑物堆積地帯にも地すべりが多く分布している。これらは温泉地すべりと呼ばれる。

森林・林業実務必携より

よって、間違った文章です。

②の文章ですが、

地すべり防止工は大きくはその機能により抑制工と防止工に分類される。抑制工とは、地形、地下水状態などの自然条件を変化させて地すべり活動を停止、または緩和させる工法である。抑止工とは構造物を設けることによって構造物のもつ地すべりの抑止力を利用して地すべり活動の一部または全部を停止させるものである。

森林・林業実務必携より

よって、間違った文章です。

③の文章ですが、

浅層地下水の排除には暗渠工や明暗渠工が,深層地下水の排除には集水井工や排水トンネル工が用いられます。

よって、間違った文章です。

④の文章ですが、

排土工は、原則として地すべり土塊の頭部の荷重を除去することにより地すべりの滑動力を低減させるものです。排土工を計画する場合には、その上方斜面の潜在的な地すべりを誘発する可能性がないか、事前に十分な調査・検討を行うことが必要です。上方斜面の地すべりの規模が大きい場合には、本工法の計画は見合わすべきです。

よって、間違った文章です。

⑤は妥当な文章です。

正答番号

5

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