国家公務員試験(一般職・大卒)

【過去問解説】2019年国家公務員採用一般職試験(大卒)林学(多肢選択式)試験問題【No.37】

2019年度(H31、R1年度)の国家公務員採用一般職試験(大卒程度)の専門試験【林学】の多肢選択式試験問題の過去問解説です。

問題は全部で40題で、解答時間は3時間です。

これは、40題のうちの37問目の問題です。

タップできる目次
  1. 問題
  2. 解説

問題

【No. 37】 森林流域における河川の流出量に関する記述として最も妥当なのはどれか。

  1. 降水量の時系列グラフをハイドログラフ,流出量の時系列グラフをハイエトグラフという。また,森林流域における河川の流出は直接流出と基底流出に分けられ,降雨から数日間以内に見られる流出は全て直接流出に区分される。
  2. 1年間の日流量を大きい順に並べた流況曲線では,95日目,185日目,275日目,355日目の流量をそれぞれ豊水流量,平水流量,低水流量,渇水流量と呼ぶ。
  3. 合理式は,河川の直接流出量を推定する際に用いられる手法である。合理式では降雨中の連続雨量を基に流出量を推定する。
  4. 単位図法とは,降雨と流出の応答関係を単位図によって表したモデルである。このモデルにおいては,流出の継続時間は降雨強度に比例する。また,降雨強度が2倍になると流出量は4倍になる。
  5. タンクモデルとは,並列した複数のタンクそれぞれに降雨を入力することで,流出解析を行うモデルである。地下水流出を念頭においたモデルであり,地表付近の流出を考慮できない。

解説

①の文章ですが、

降水量の時系列グラフをハイエトグラフ,流出量の時系列グラフをハイドログラフといいます。

降雨中および降雨後の洪水流出を形成する流出成分を直接流出、無降雨時にゆるやかに流出量が逓減している流出成分を基底流出と呼び、全流出から直接流出を減じたものに相当する。

森林・林業実務必携より

よって、間違った文章です。

②は妥当な文章です。

③の文章ですが、

合理式:あるハイエトグラフが想定されたときの最大流出量のみを推定する場合、次の合理式(rational formula)を用いる方法がとられる。
Q=1/3.6frA
ここで、Q:最大流出量(㎥/s)、f:ピーク流出係数、r:洪水到達時間内の平均降雨強度の最大値(mm/h)、A:流域面積(k㎡)である。
右辺第1項は左辺と右辺の単位に整合性をもたせるための変換係数である。洪水到達時間とは、洪水を形成する降雨のうち、流域内最遠部に降った雨水が流量チェックポイントまで到達するのにかかる時間である。合理式は、この洪水到達時間内に降った降水量が洪水流量に積算されることに注目し、地被状況ごとに経験的に定めた係数(f)を乗じて最大流出量を計算するものである。英語読みからラショナル式とも呼ばれている。

森林・林業実務必携より

よって、間違った文章です。

④、⑤の文章ですが、

集中型概念モデル:代表的な集中型の概念モデルとして、単位図法、タンクモデル、水循環モデルがあげられる。単位図法は、基本単位となる降雨があった時に、どのような単位ハイドログラフが形成されるかを、流路長、洪水到達時間から推定し、この単位ハイドログラフが毎時刻の有効雨量に比例して発生し、かつ各時刻での流出量の結果を足し合わせることが可能であるという仮定から洪水流出を計算するものである。
タンクモデルは通常の3段から4段に上下に連結した仮想的なタンクを想定し、それぞれのタンクの横穴を流出孔、タンクの底に下段のタンクへの供給孔を設けている。それぞれの孔の高さ、流出係数など設定すべきパラメータ数が多いが、既往の降雨流出データからパラメータが決定できれば、その後の降雨に対する流出量の計算結果の精度は高い。

森林・林業実務必携より

よって、間違った文章です。

正答番号

2

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