国家公務員試験(総合職・大卒)

【過去問解説】2019年国家公務員採用総合職試験(大卒)森林・自然環境(多肢選択式)試験問題【No.27】

2019年度(H31、R1年度)の国家公務員採用総合職試験(大卒程度)の専門試験【森林・自然環境】の多肢選択式試験問題の過去問解説です。

問題は121題あります。
問題は必須問題13題(No.1~No.13)と選択問題12科目108 題(No.14~No.121)に分かれています。選択問題については任意の3科目(27題)を選択し,必須問題と合計して40題を解答します。

なお,選択問題については,3科目を超えて解答しても超えた分については採点されません。

これは、選択問題「森林資源科学」の問題です。

タップできる目次
  1. 問題
  2. 解説

問題

【No. 27】 森林の虫害に関する記述として最も妥当なのはどれか。

  1. コウモリガの幼虫は,様々な種類の針葉樹及び広葉樹の樹幹を加害し,食害がひどいと枯損が発生する。コウモリガの生態の特徴の一つは,メスの成虫が夕暮れに,あたかもコウモリのように飛びながら,地上に卵を産み落とすことである。
  2. ブナアオシャチホコの幼虫は,ブナなどの葉を摂食する葉食性昆虫である。西日本を中心に約2年周期で大発生し,葉を食い尽くすこともある。大発生時には昆虫や鳥類などのブナアオシャチホコの天敵が出現するとともに,病気がまん延することで個体数を激減させる。
  3. マツカレハは我が国の固有種で,カレハガ科に属し,森林病害虫等防除法で法定害虫に指定されている。幼虫はアカマツとクロマツの葉のみを摂食する。11月頃から落ち葉や枯れ草の下などで蛹化・越冬し,8月には羽化する。
  4. マイマイガは北半球に広く分布する種で,ドクガ科に属し,森林病害虫等防除法で法定害虫に指定されている。幼虫は様々な種類の広葉樹の樹幹を加害し,食害がひどいと枯損が発生する。本種が大発生した場合,終息には複数年を要する。現時点で,有効な防除方法は知られていない。
  5. スギノアカネトラカミキリの成虫はスギやヒノキなどの樹幹を食害し,「はちかみ」と呼ばれる材の変色・腐朽を引き起こし,材価を下げる。さらに,食害がひどいと枯損が発生する。主な対策としては,誘引剤を入れた誘殺器によって成虫を捕獲することである。

解説

①は妥当な文章です。

②は妥当な文章です。

成虫の開張33~43mmで,灰白色。幼虫は約40mmで,黄緑色,背部正中線に沿って赤線とその両側に白線がある。年1化。蛹で越冬し,5~7月に成虫が羽化,ブナ,イヌブナの葉裏に卵塊を産む。北海道南部や東北地方のブナ林で8~10年おきに大発生し,広い範囲(数百~数千ha)でブナの葉を食い尽くすが,2,3年で終息する。

https://www.ffpri.affrc.go.jp/labs/seibut/bcg/bcg00300.html

よって、間違った文章です。

③の文章ですが、

マツカレハはカレハガ科に属し、日本各地、朝鮮半島、中国、シベリアに広く分布する。幼虫はいわゆる松毛虫で、法定害虫に指定されている。1954年に最大7万haの被害面積が記録された。マツ類のほか、ヒマラヤスギ、カラマツ、モミ、ツガ、トウヒなどを食害する。普通1年1世代であるが、1年2世代の地域もある。成虫は7〜8月に羽化して、ただちに産卵する。抱卵数は普通数百粒である。ふ化幼虫は針葉を食害し、成長し、11月ごろから樹皮の裂け目や林床の枯れ草の下などで越冬する。3〜4月に食害を再開し、6〜7月に樹上で繭をつくり、蛹化する。葉を100%食害されない限り枯れるものは少なく、90%以上食害されると成長は阻害される。

森林・林業実務必携より

よって、間違った文章です。

④の文章ですが、

マイマイガはドクガ科に属し、幼虫はブランコケムシなどと呼ばれ、法定害虫に指定されている。幼虫はきわめて雑食性であり、カラマツ、スギ、コナラ、エノキなどを食害する。日本、ヨーロッパやアジア大陸、北米大陸に分布する。1年1世代である。成虫は7〜8月に羽化し、昼行性である。ただちに産卵するが、卵の状態で越冬する。4〜5月にふ化し、幼虫はただちに食害する。葉の100%食害で、約70%の成長阻害が認められている。この虫はときどき大発生するが2〜3年で終息し、終息には病原微生物や鳥類の働きが大きいと考えられている。防除には、化学農薬のほか、マイマイガ幼虫を用いて増殖したCPV剤とNPV剤が実用化され、欧米ではB.t剤がよく使われている。性フェロモンも確認され、密度推定や発生予察への応用がみられている。

森林・林業実務必携より

よって、間違った文章です。

⑤の文章ですが、

スギノアカネトラカミキリは、スギ、ヒノキ生立木の枯れ枝に産卵する。幼虫は枯れ枝を経て樹幹内にせん孔する。材は変色や腐朽(とびくされ)を生じるが枯れることはない。材質劣化外注である。枯れ枝のできる林齢にならないと被害が出ないため、15年生くらいから被害が出てくる。北海道、本州、四国に分布する。枝打ちをすると予防効果がある。誘引剤メチルフェニルアセテートを入れた黄色の誘殺器に、成虫は多数捕殺される。

森林・林業実務必携より

よって、間違った文章です。

正答番号

1

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