国家公務員試験(一般職・大卒)

【過去問解説】2019年国家公務員採用一般職試験(大卒)林学(多肢選択式)試験問題【No.22】

2019年度(H31、R1年度)の国家公務員採用一般職試験(大卒程度)の専門試験【林学】の多肢選択式試験問題の過去問解説です。

問題は全部で40題で、解答時間は3時間です。

これは、40題のうちの22問目の問題です。

タップできる目次
  1. 問題
  2. 解説

問題

【No. 22】 次は,林木育種に関する記述であるが,A,B,Cに当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

我が国の林木育種事業は,林分の中から形質に優れた個体を選抜し,これらを交雑し,得られた次代の中から優れたものを選抜することにより,新しい品種を育成してきた。その際,得られた優れた形質がその個体の素質によるものか,環境によるものかを見極めるために,【A】を併せて行っている。その結果として,現在では,従来に比べて成長や形質に優れた【B】精英樹の開発が行われている。

一方,林木の優良品種の開発には,苗木の増殖やその成長量の調査に長期間を要することから,需要に応じた品種を速やかに提供することが困難であった。このような中,林木育種を高速化させる技術として,選抜の候補となる樹木の親個体や兄弟個体など血縁関係にある個体の成長などに関するデータを統計解析することによって,その苗木が優良な特性を後世代にどの程度与えることができるかを推定する【C】の導入も進められている。

ABC
DNA分析第四世代前方選抜
DNA分析第二世代後方選抜
次代検定第四世代後方選抜
次代検定第四世代前方選抜
次代検定第二世代前方選抜

解説

Aの文章ですが、

次代検定は精英樹などの選抜個体の後代を検定することで、選抜個体を客観的に評価するものです。
表現型で選ばれた精英樹を、遺伝的にも優れたものであるか調べるために行われます。

次代検定:精英樹系統苗の遺伝的特性と地域適応性を明らかにするために大事。
森林・林業実務必携より

ですので、A=次代検定です。

Bの文章ですが、

精英樹:林分においてほかより形質が優れた個体
森林・林業実務必携より

国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所林木育種センターでは、収量の増大と造林・保育の効率化に向けて、平成24(2012)年から林木育種による第二世代精英樹(エリートツリー)(*48)の開発を行っており、現在は、第二世代精英樹同士を交配させ、第三世代以降の精英樹の開発に着手している。

平成30年度森林・林業白書より

ですので、B=第二世代です。

Cの文章ですが、

林木の優良品種の開発は、苗木の増殖やその成長量を調査するのに一般に30年以上の長期間を要することから、需要に応じて品種を速やかに提供することが困難であった。林業の成長産業化を進めていく上で、成長等に優れた優良品種を早期に開発することが求められており、林木育種を高速化させる技術が必要となっている。

このような中、国立研究開発法人森林総合研究所林木育種センターでは、「前方選抜*17」を導入している(資料Ⅰ-9)。この「前方選抜」は、選抜の候補となる樹木の親個体や兄弟個体等の血縁関係にある個体の成長等に関するデータを統計解析することによって、その苗木が後世代に優良な特性をどの程度与えることができるかを推定する方法であり、苗木の成長量等についての調査結果を待つ必要がないことから、品種開発に要する期間を大幅に短縮することが可能となっている。

*17 「前方選抜」に対し、優良品種の候補となる樹木の成長後に形質等を評価して品種選抜を行う方法を「後方選抜」という。

平成28年度森林・林業白書より
平成28年度森林・林業白書より

ですので、C=前方選抜です。

正答番号

5

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